ギョレメといえば気球や絶景スポット、慌ただしいツアーの朝が有名ですが、本を片手に静かな一時間を過ごしたいという旅行者も少なくありません。読書に向くコーヒーとは、いちばん写真映えするテーブルでいちばん撮られる一杯のことではありません。心地よく腰を落ち着け、ちょうどいいペースで味わい、急かされずにページに集中できる一杯のことです。これは、カッパドキア観光の合間に読書をしたり、日記を書いたり、ただひと息つきたいという人のためのガイドです。
どんな休憩にしたいかで一杯を選ぶ
ピックアップ前の十分間の小休止と、朝食後にゆっくり一章読む時間とでは、選ぶべきオーダーは変わってきます。コツは、自分のペースに合った一杯を選ぶこと。小さくて濃い一杯は短く集中して読むのに向き、大きめでまろやかな一杯は長めの滞在を支えてくれます。ギョレメ中心部のIçeridere Sok.にあるKing's Coffeeのメニューは、まさにこうしたゆっくり味わうための一杯を軸に組み立てられていて、急いで持ち帰る系の飲み物中心ではありません。
読書に向く、ゆっくり味わいたい一杯
- トルココーヒー — 小さくても、ひと口ずつじっくり。すすって、待って、一ページ読んで、また一口。粉が沈むのを待つ。きちんと淹れた一杯の自然なリズムこそが、本との相性が抜群な理由です。
- サレップ — シナモンをふりかけた、温かくてミルキーな寒い季節の定番。とろりと濃厚で心が和み、ゆっくりちびちび味わうタイプの飲み物です。King's では冬の幅広いラインナップを揃えていて、ピスタチオ・サレップもあります。
- フィルターコーヒー — すっきりとした、長持ちする大きめの一杯。ミルクの重さなしにたっぷり飲みたい、しばらく読み続けたいときに最適です。
- ウィンナーコーヒー — エスプレッソにやわらかなクリームのキャップをのせた一杯。デザート代わりにもなるやさしい一杯で、二杯目を頼まなくても席をキープできます。
- カプチーノ — 寒い朝の一章にぴったりの温かさとコク。ラテほど重くありません。
午後の読書が落ち着いてきて、もう少し甘いものが欲しくなったら、この店の名物はピスタチオです。バランスの取れたピスタチオコーヒーは、デザートを省いてもう少し長く居座るためのご褒美の一杯になってくれます。
なぜトルココーヒーは読書とこんなに相性がいいのか
トルココーヒーは小さい。そしてそれこそが肝心なところです。細かい粉がカップの底に沈むため、ぐいぐい飲むのを抑え、ゆっくりとしたテンポを自然と促します。さらに、ありふれたカフェの一杯というより、その土地ならではの空気を休憩に与えてくれます。注文する前にこの一杯のことを知りたい人、あるいは同じ儀式を家でも淹れられるよう粉を買いたい人は、カッパドキアで買えるトルココーヒーのブランドガイドで、挽き具合や鮮度、味わいのチェックポイントを解説しています。
腰を落ち着けるのに最も静かな時間帯
どの一杯を選ぶか以上に、タイミングが重要です。King's Coffee は06:30に開店し、20:00まで営業しているので、いちばん早い時間帯は本当に静かです。ギョレメの大半の人は気球で空の上にいるか、まだ眠っているからです。気球後のラッシュが落ち着けば午前の遅い時間も穏やかになり、多くの旅行者がツアーに出ている昼下がりは、読書に最適な時間帯であることが多いです。夜も使えますが、日没後にカフェインに敏感な人は気をつけて、サレップやハーブティーに切り替えるのがおすすめです。
ちょうどいいテーブルの選び方
- 洞窟スタイルの石造りの内装は光が安定して均一なので、紙の本に向き、日差しがまぶしいテラスより目にやさしいです。
- 静けさが目的なら、カウンター・ドア・屋外席をつなぐ通り道から離れた隅の席を選びましょう。
- 日記を書いたり計画を立てたいなら、カップの横にノートを置けるだけの余裕を残しておきましょう。
- 混み合う時間帯にもスタッフや他のお客さんがテーブルを使えるよう、荷物はコンパクトにまとめておきましょう。
ちょっとした、でも正直なカフェのマナー
しばらく読書をすることと、小さなテーブルをオフィスに変えてしまうことは別物です。King's Coffee はあくまで旅の現役カフェであって、コワーキングスペースではありません。だからこそ、自分のペースが店の空気に合っているときに、いちばんいい読書時間になります。淹れたての一杯と静かな一章はいつでも歓迎されますが、混雑時に冷めたコーヒー一杯で何時間も粘るのはあまり感心しません。長居するなら、二杯目か甘いものを頼みましょう。サン・セバスチャン・チーズケーキやマグノリア(Magnolia)の一切れが、テーブル代として正当な対価になります(最新のメニュー価格はこちら)。店内そのものについては、天気が崩れたときにどこに座るかをご覧ください。
シンプルな読書プラン
朝食ラッシュが過ぎた頃に到着し、光が安定した隅の席を取り、自分の持ち時間に合ったサイズの一杯を頼んで、はっきりとした切り上げポイントを決めておきましょう。一章読み、メモを少し書き、ルートをちらっと確認したら、野外博物館やウチヒサル、夕日スポットへと移ります。そうすれば休憩は穏やかなまま、午後をまるごと飲み込んでしまうこともありません。
短く読むならトルココーヒー、長く読むならフィルターコーヒーかサレップ、そしていちばんはかどるのは朝のラッシュと昼のラッシュの間。06:30から開く石造りの部屋の隅の席は、ギョレメで最も静かな空席です。




